介護 ブログニュース

社会福祉の観点から、特に高齢者介護における現場での実情をリアルにお伝えします

夢が叶うまで② -3世代交流-

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【前回のあらすじ】
高齢者・スタッフ・家族など参加者全員が楽しめるレクを目指していた。

また、高齢者とその子ども、そして孫の3世代で会話できる話題から

世代間交流を狙い、様々な企画をしていた。


当時、企業ホームページのIR情報からCSR活動を検索し、CSR活動する企業を老人施設へ招致していたところ、オリエンタルランドから連絡があり、ミッキー・ミニーが来ることに!!イベント当日、ミッキー・ミニーを会場へアテンドアテンドするためエレベーターに一緒に乗り、待機していたのだが・・・

【会場に入るまで】

会場から死覚となるエレベーターの中で待機するミッキー・ミニーは「会場は盛り上がってるかい?」と私に問いてくる。そして、すかさず「私たちの、どっちが好き?」と聞いてくる。もちろんジェスチャーのみで。でも、伝わってくる。何を質問しているのかが、わかる。2人は会場側のスタッフから入場GOサイン待ち状態の、裏方である自分の心を満たそうと話しかけて(?)いる。プロ意識と言うのか、そういう人格(?)と言うのか・・・

【ギャップがステキ】

いよいよミッキー・ミニーが会場に入るとアンバサダー(親善大使)から挨拶があり、その後、2人は踊りを披露する。そして、握手やハグなどグリーティングを一人ひとり、全ての施設入居者に行っていく。笑顔になる人、愛想笑いの人、(怖いのか?感動なのか?)泣いている人、中には、無関心な人も。一番印象に残っているのは、江戸っ子で亭主関白、そして貫禄のあるおじいちゃんが、奥様に「俺は着ぐるみごときで喜びはしねぇしよっ!」て言っていたのに、グリーティングの順番になったら、見たことも無い笑顔で握手を交わし、見事なまでにミニーとハグ!!!笑


【素晴らしいCSR活動】
イメージ通り、オリエンタルランドは規律が厳しいと言いますか、整備がなされており、会場となる施設の入口からバックヤードまで機材搬入をするだけも、全てがシャットアウトされます。通路は通行不可、全てカーテン・パーテーションなどで覆われます。ちなみに、社会貢献としてCSR(企業の社会的責任)を実施しているため、実施する際のコストは0円です。素晴らしいのは、このような社会貢献活動を、実施側企業が宣伝として使用しないという部分です。

【実際の様子】
会場は施設内のリビング&ダイニング(食事やレクを行う広いスペース)を使用し、常設の机は撤去し椅子を用意しました。ご家族や官公庁からの査察や報道関係者など外部の方々も沢山来て下さいました。当時の状況はニュースにもなり、その状況は下記からご覧頂けます。

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【余談:ブレイク】
ニュースになった後、誰かが上記の動画をUPしている事が分かりました。当時は、なぜニュースを動画投稿したのか理解出来なかったのですが、他者が、なぜ、投稿を、と突き詰めて考えてみると・・・なるほど。と。実際、本当の意図や目的は闇のベールに包まれていますし、思うものもあるけれど、自分の企画した内容のニュースが投稿されるという事は『おめでたい』こと、と捕らえてますv そして、そこにあったコメントも何件か拝見したけど、何も知らないという事は、ある意味、『めでたいなぁ』と思ってますw

【会場からバックヤードまで】
全てのプログラムが終了し、記念撮影を終え、二人は惜しまれつつも会場を退場となります。会場を去り、エレベーターへ一緒に乗り込み、1Fのバックヤードまでご案内。バックヤードは1つの部屋を貸し出しているため、出入口に扉もあるのですが、厳重にするため扉の前にもホワイトボードがパーテーション代わりに設置されています。自らも余韻となる興奮を抑えつつ、大人な対応で「ありがとうございました」と挨拶をすると、彼らは部屋の中へ。私も後ろを振返り、後を去ろうとした時、何か違和感を感じました。後ろを振返ると、そこにはホワイトボード。気のせいか・・・と思ったその時、移動用ホワイトボードの足の隙間の部分から、ミッキーとミニーがしゃがみ込んで、顔を出して手を振ってる!! なんてオチャメなネズミ達!! 凄すぎる!!!!

【介護に例えると】
表現方法に困りますが、サービス精神であったり、プロ意識であったり、介護に求められることや
追求する部分は、同じサービス業としてリンクしていると考えます。メインで実施するグリーティング以外の場面、例えば今回体験した会場外での出来事は、介護で例えるのであればルーティン業務(入浴・排泄など)以外の場面だと考えます。そこで求められるのはサービス精神(単なる声かけでは無く、相手を幸せにしようとするコミュニケーション)であると思います。これが、仕事としてのプロ意識であったり、求められていることであると考えます。

【全工程が終了】
建物から機材搬出も終わり、あっという間に終わりの挨拶の場面に。玄関前でお見送りをしていると、帰り際にアンバサダーが「ホワイトボードはバックヤードに入れておきました。あと、バックヤードとしてお借りした部屋には魔法をかけておきました」と。。。バックヤードへ向かうとホワイトボードにはミッキー・ミニーそしてアンバサダーのサインが!そして、気持ちが沢山詰まったメッセージとともに、ななんと宝箱がっ!!そして、宝箱からあふれる宝物の山!!!!!
(宝箱と表現している現物と、その中身については先様への配慮として書きません。ごめんなさい)後に、ディズニー好きの方にホワイトボードのサインを見せたところ、ミニーのサインにとても驚いてました。サインを良く見ると、ミニーのサインには"xoxo"の記載があり、これは、本当に楽しかったり嬉しかったりした時にだけ、書いてくれる超レアサインとのことです。この場を借りて、本件に携わった皆様に感謝申し上げます。

 




夢が叶うまで① -3世代交流-

 

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【夢が叶うまで】

6年前、スターバックス高齢者施設でテイスティングパーティーを実施して欲しいとプレゼンし、実際に施設に来てくれたことをきっかけに、多くの企業ホームページを見ていました。企業ホームページによってはIR情報という項目があり、その中でCSR(企業の社会的責任)活動を掲載している企業があります。具体的には、ゴミ拾いや子どもにお菓子を配ったり・・・。ビジョンや理念がマッチする活動を見つけては、「その活動を高齢者施設で行って下さい」って電話してました。つてやパイプも無いままに…。星の数ほどある企業の中で、今思えば自分は『自分がプライベートで純粋に楽しいって思えることは、きっと高齢の方にも届くはず!』という想いで企業選定をしてたんだなって。

 

【イメージしていたこと】

フィルターをかけることなく自分が純粋に『楽しい!』って思えるものに対し、それを高齢者施設で実現するには①スタッフが一緒に楽しめるもの②実施して高齢者の子どもや孫の代まで3世代交流になる話題が生まれるイメージが出来るものを選定しました。実施出来る/出来ないは別としても家族が面会に来た時に、子どもや孫に対して「今日ね、スタバがやってきてフラペチーノ飲んだの」とか言って、世代を超えた交流のきっかけになったらステキだなぁと。

 

【夢の国に連絡した時のこと】

高齢の方々と、家族と、スタッフが『楽しいっっ!!』って、みんなが幸せになる夢を叶えて欲しいんです!!!って想いを伝えました。担当者の方は丁寧に話を聞いて下さり、事務的な確認事項が何点かあり・・・「では、行くことが決まった際に連絡しますね」と。「いつ頃ですかね?」との問いに「行けるかどうかは未定です。行くことが決まりましたら連絡します」と。。。その後のやりとりも叶わず、自分の異動が決まり他の施設へ…

 

【魔法でやってくる】

ある日、異動前の施設から連絡があり「オリエンタルランドから連絡が来てますけど」

と。ミッキー・ミニー、アテンドしてくれる親善大使のアンバサダーが来ることになりました。打合せ時、詳細を詰めていくなかで疑問が…「当日、ミッキー、ミニーはどうやって来るのですか?」との問いに「魔法でやってきます!」と笑顔で。さ、さすがオリエンタルランド。他企業との打ち合わせでは、笑顔でも言えません。

 

【準備から当日まで】

スタッフも一丸となって準備してくれて、訪問理美容でお世話になっているun.の湯浅さんも会場づくりを手伝って頂き・・・委託の厨房さんもオリジナルの昼食を考えてくれて。感謝、感謝。

 

【何だろうか】

当日の会場までのアテンドは自分の仕事。エレベーターにミッキーとミニーとアンバサダーの4人で乗り込む。会場はMCが場を盛り上げいよいよピーク。エレベーターの中に待機しているミッキー・ミニーは会場から死角で見えない。見えているのは自分だけ。しかし、彼らは自分に問いかけてくる。いや、本当に。「ねぇねぇ、会場は盛り上がってる?」って。しゃべらず、表情変えず、ジェスチャーのみで。スゴイことだ。そして、目の前にいる自分を楽しませている・・・

 

福祉って、こういう事じゃない??

続く・・・

 

 

JALを呼ぼう!後編 -CSRによる社会交流-


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 イベント当日、本物のパイロットが自ら運転する飛行機で老人ホームにやってきました!…んなわけない。「貯めてたマイル使って参りました…」とかスマイルで?途中でカード使おうとしたら、タヌキが出てきて「DCが良いよ〜」…なんて訳がない。

イベント開催】 
応接室へ御案内する。とても紳士な方で「本日は、このような機会をつくってお招き頂き大変感謝しております。」…こちらこそm(_ _)m今までJALCSR活動の一環として行なう《そらエコ教室》を主として小学校で実施しており、老人ホームは初めてとのこと。ありがとうございますm(_ _)m。さっそく、持ち込まれたPCを会場にセットして、パイロットの方の話が始まりました。内容は、なぜ重量がある飛行機は飛ぶのか?という話や、機体の仕組みから構造まで。また、二酸化炭素をなるべく出さないようにするエコに対する取り組みや、フライト時に見るアラスカの漂流や森林の景色をスライド付きで説明して頂きました。

パイロットと介護職の共通点】
介護職と共通した仕事の認識として、『人の命をお預かりしている』という意識がとても強いということ。私たちも、配薬介助などにおける意識付けは、よりプロ意識を持って対応しなければならないと感じました。そして入居者の方の反応は…真剣そのもの!


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機体の構造などかなり深い説明までして頂いたのですが、そこに質問が飛び交いました。さらに、終盤入居者の方にシールやステッカーを頂くサプライズ!喜んでステッカーを片手に持ち記念撮影をされていました。今回は、プロ意識の他にも考えさせられる事がありました。フライト時の素敵なスライドを見てて思ったのですが、介護施設において見れる景色や風景は、このままで良いのか?と。毎日勤務していると慣れが生じてしまう『施設病』になりがちです。最近の施設環境は、かなり充実してます。昔あった無機質な天井に、真っ白な壁、刑務所、病院では無く、生活の場である訳で。その点についてはハード面しかり、運用する私たちの意識も高くなければなりません。暖かみのある家の雰囲気は出すべきですが、冷蔵庫の上に物を置いたり、手すりにコップやリネン置くなど、「その手すりはどのような意味合いがあって設置されているのか?」という所から1つひとつ考えていく必要があります。

【今後の課題】
JALのそらエコ教室については、内容がとても充実していたため生涯学習講座という形式でも開催できると考えます。また、JALの知名度はとても高く、高齢者の認識もあるので今後は知名度も最大限に活かす形をとりたいと考えてます。そして最終的に、ニーズがあれば利用者の方と飛行機に搭乗し、社会交流を兼ねて夢をかなえたいと考えています。

JALを呼ぼう!前編 -CSR による社会交流-


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【業界のスタンス】
 介護施設では、社会資源を活用する場合に社会福祉協議会などを活用しボランティアの方にお越し頂く事が一般的だと思います。施設側から発信するにしてもネット以外では≪ボランティア募集≫などの張り紙を地域の掲示板に掲載するものが主流と認識しています。そもそもは過去に言われていた3K(汚い、臭い、給与少ない、結婚できない・・・ect.)を払拭したいという考えを強く持っています。社会資源の活用1つをとっても、業界のスタンスは良し悪しでは無く保守的のように感じます。そこには今までの経緯や高齢者を対象としている業界の特色がある訳で、保守的要素を持つ業界あることを加えておきます。しかし、時に物事を絶対に実施したいと考える際には「その社会貢献活動を、この施設内で実施して下さい!」というアクションも必要です。

【レクリエーションNo1 ≠ 目立ちたい
業務の中で本能的な欲求ではなく、入居者の方を笑顔に出来る時間のひとつに、レクリエーションがあります。入居者の方を笑顔にするにはまず、スタッフが笑顔でなければなりません。入居者の方の笑顔(≒レク)でNo1になるには、どこでも実施しているレクではなくて、オリジナリティある企画でなければなりません。しかし、目立ちたいという発想ではありません。別途記事にしたいと考えておりますが、この業界は社会において本来は、目立たない状態が望ましいと考えているからです。誤解が無いよう記載しておきますが、現在業界を盛り上げようと活躍している個人及び団体については応援しておりますし、これからも積極的に人にお会いしたり、参加をしていきたいと考えています。

【企画の背景】
今回、記事にするJAPAN AIR LINES(日本航空株式会社)を呼ぶ経緯は次のような観点からでした。日本人の平均寿命の男女比からみてもわかるように、介護施設に於いては概ね2:8もしくは3:7程度の比率で女性が多い状況です。無意識に、レクも女性に親しまれる内容を選定する傾向があります。日常のレクに加え、このようなイベントを定期的に実施しておりますが、以前男性の参加率が低くなった時もあり、そこから男性にも楽しんで頂けるようにと企画を立てました。

CSRの傾向】
各企業HPからIR情報を確認し、鉄道会社や航空会社など男性向けの企業選定をしていましたが、それに問わずCSR活動で一番多いのが地域貢献(地域のゴミ拾いなど)次に、子どもを対象とした活動(園児から学生まで)が多く見受けられます。会社が存在する地域への貢献や未来ある若い世代に教育活動は素晴らしいものばかりです。これからは、企業でも介護や高齢者に対する問題提起がなされ、高齢者向けの活動が増えるようになって欲しいとも考えています。

【企画をJALに定めた理由】
JALでは≪そらエコ教室≫という社会貢献を小学生に向けて活動している事を知りました。そこで、JALの担当者へ連絡をし交渉します。「内容を高齢者の方でも学べる内容にして、施設で実施して頂けませんか?」結局、とても柔軟な対応をして下さり実施の運びとなります。当日まで、利用者の方にイベントを楽しみにして頂けるよう、JALのロゴ使用許可を得てチラシに反映させ、その日を待ちました。

→後編に続く

精神的負担(感情労働)について -人にしかできないこと-

 

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 一昨日の夜、東京ではがほんの少しだけ舞いました。また昨日は、天気の良い比較的暖かい1日でした。そして本日2月27日早朝は、少し風を冷たく感じます。

感情労働とその価値
緩やかな気候の変化でも、私たちの身体には負担がかかるものです。また身体的負担の他にも、少なからず無意識精神的な負担を抱えることがあるかと思います。仕事においても同様で、感情労働と言われる介護職もまた、精神的な浮き沈みを強いられる場面があります。介護業界の精神的負担は、一般的に考えるところの想像以上に、私たちのメンタルを左右する『振り幅』が大きいと言えます。ここにフォーカスし辛さを訴えるのも良いのですが、実際には介護業界の価値を、私たちがこの感情労働に見出していると考えています。

【もしも・・・】
くだらない例えですが、もし仮に、出勤前の忙しい時間に部屋の引き出しからドラえもんが出てきて、「やぁ、やぁ、ボクは今日からココに住むことになったから、困った事があったらいつでも相談してね。何でも出すから…」とポケットをゴソゴソしてたらどうしますか?この事を楽しみにしながら仕事に向かい、とりあえずどら焼きでも買って帰ろう!と考える人も多いはずです。

【介護現場で起こっている実例】
ドラえもんは実例ではありませんが、朝から晴天で心地良い気分で爽快に出勤したとします。朝、職場に到着すると更衣室で同僚が落ち込んでいます。声をかけると「実は、昨晩から担当する入居者の方が心臓の痛みを訴えていて・・・」と話しています。そんな同僚を励まし、仕事がはじまるとすぐに介護職がバタバタと「大変です!〇〇さんのバイタルが!!」と。看護師が慌てて片手にAEDを持ち駆けつけます。その後、連絡したDrが到着し・・・急変した入居者が居るなか、玄関からは何やら見知らぬ来客が。今後利用を検討している方が見学に来る。「こんにちわ、いらっしゃいませ!」と笑顔を見せる。見学者が応接室に入ると救急車が到着。

【激しい感情の高低差】
上司から「午後のレクリエーションを行う予定スタッフが、救急者に同乗する事になったので悪いけどやっておいて」と。午後のレクを見てみると、月に1度の誕生日会。笑顔で「おめでとうございます!」と祝福。その後、救急車に同乗したスタッフと共にご家族が帰ってくる。家族は泣きながら「実は・・・」と。。。この仕事では、日々入居者の生活に関わっているだけに、その方に対する情は厚くなります。また、同様に家族の感情を汲むこと、周囲の人への配慮を同時に行わなければなりません。また、サービス提供をする対象となる高齢者の中には、精神疾患を持つ方も多くいます。

【私たち人間にしか出来ないこと】
私たちが精神的負担を抱えている理由は、『高齢者や御家族の精神的負担を緩和さようとしている』からです。現場で働く私も含め、日々感情労働の現場で働いていると、どうしても理由を見失いがちになります。しかし、高齢者や御家族の精神的負担を緩和させようと考えているからこそ、直接介護における現場においてはAI導入が難しいと考える人もいるでしょうし、人にしか出来ないことだからこそ、この職に価値があると考えている人も多いのではないでしょうか?

人にしか出来ない仕事であるからこそ、私たちもある程度のストレスコーピング感情コントロールができるようにならなければいけません。その上で、介護に関心が少ない人に対して、介護現場で今、何が起こっているかを明確に伝える必要性があります。そして、AIなどを駆使して少しでも現場で働く介護職の負担軽減となる環境をつくり、人が人にしか解決できない問題を社会全体包括的に支えていく必要があると考えています。

スターバックスコーヒーを呼ぼう!- CSR活用の原点No3-


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【転職したのち】 

現在の会社へ管理者として転職し、やっとスターバックスを施設に招くことが叶いました。過去、入居者であった、たった1人のニーズでしたがそれを実現できる事がとても魅力です。

【コンセプトへのこだわり】
この企画を実施した時、家や施設で味わうことの出来ない非日常の雰囲気を味わって頂くため、ロゴの入った紙コップを持参頂きました。また、トレードマークである緑のエプロンや店舗で流すBGMまで、準備は整っております。そもそも、スターバックスサードプレイスとしてのポジショニングを設定しています。健常者は原則家に住み(ファーストプレイス)学校や仕事場(セカンドプレイス)で大半を過ごします。そして、余暇の中でひと時を過ごす・・そんな場所がサードプレイスです。一時的にではありますが、施設内の食堂がこれからそれに変わります。

【準備段階から】
実際に会場となる施設の食堂で、提供するコーヒーを仕込んでいる準備段階から反応がありました。遠くからやってくる入居者の方々。「これはなぁに?とても良い匂いがするわ!」まずは嗅覚から反応を示します。スタート前に会場へ来た方が、次に反応したのはエプロン。店員さんに向かって「このカワイイ色のエプロン、どこの?すたぁ・・・ばっくすぅ?」(はい、そうです!オートバッ〇スではございません!!)平均年齢80代をキープする施設の方は、ほとんどスターバックスの存在を知りません。でも、コレこそが最大のキーポイントです(詳細は後程記載します)。レクリエーションの時間も近づき、もはや業界用語化している『誘導』も済み、いよいよスタートです!!

【イベント実施!!】
前職で猛反発を喰らった事も参考にし、カフェインレスコーヒーがあるか事前に相談したところ、さすがスターバックス!ディカフェというカフェインレスの豆(当時、この名前だったのかは定かでは無いのですが)もご用意。そしてコーヒー豆の説明がはじまります。大きなカラーボードを両手で掲げて、聞いている方が視覚でも理解でき、楽しめます。コーヒーの香りと聴き心地良いBGMで雰囲気は店舗さながら。そして、いよいよ試飲。打ち合わせ時に、無償で実施して頂く事ですし、高齢の方も通常1回の提供につき約250CC程度なので、コーヒーの量は少なめで良いのですが、雰囲気や演出を大切にしたいのでテイスティング用ではなく通常のカップを用意して欲しいと依頼してました。が・・・しかし、飲むわ飲むわ!驚く程に!!

【なぜ、美味しいと感じるのか】
当然「おかわり!!」の声もv スタバの店員さんも看護師も笑顔でOK!入居者の方に、なぜ美味しく感じるのですか?と問うと「香りが良い。温度が熱いのが良い」と。今回のイベントを実施するにあたりスタッフやNsには事前に、なぜこのイベントを実施したいかという意図を伝えてました。施設内という制限ある生活の中、せめて非日常のイベント時は、いつも以上に利用者の気持ちを尊重して欲しいこと。自分たちの身を守るという考え方で、高齢者の自由を制限して欲しくないこと。私たちがコーヒーを飲むとき、どこに楽しみを感じているか考えて、それを提供して欲しいこと・・・。この想いと共に、スターバックスの「職員の方も是非どうぞ☆」という計らいが、利用者へのコーヒー提供ではなく、スタッフも一緒の席に座りながら笑顔でコーヒーを飲み、会話を生みました。

【世代間交流について】
そして、今回のイベントをスターバックス側に実施して欲しいとプレゼンした時、一番大切にしたいと考えていた事が後日叶いました。イベント実施数日後、ある利用者の方が面会に来た娘と孫に「あたし、この前スターバックスラテ飲んだのよ」と言ったようです。それを聞いた娘と孫が、驚いて事務所へやってきました。母は認知症になったのか?という笑い話になっていたようです。高齢者と、その母とその孫に共通するキーワード「スターバックス」。その世代間を越えて共有できる話題に、花が咲きました。

CSRについて】
企業の社会的責任と言われるCSRは社会貢献性がとても高いためコストはかかりません。しかし、実際にはコーヒーや紙コップなどの材料費、人件費、交通費、他にも時間軸で捉えればサンク・コスト(機会損失)といったものが挙げられます。一般的には企業が、利益追求以外にも社会に貢献する活動をしている旨を株主に対してみせる意味合いがあります。ですので、企業ホームページ上でIR(Investor Relations)情報の中にCSR活動内容が多く掲載されております。この、スターバックスのイベントがキッカケで、今までCSRを活用した多くのレクリエーションを実施してきました。その内容はまたブログにアップします。そして最後に、今回の出来事をささやかですが、ホームページ上にアップして少しでもスターバックスの宣伝になれば・・・と先方に伝えたところ、「それでは社会貢献の意義が無くなってしまうので、お気持ちだけで十分です」との話。この心地よい、言葉に表せない人と人との気持ちの交流が、この業界にとって大切なものではないのでしょうか。

スターバックスコーヒーを呼ぼう!  -CSR活用の原点No2- 

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【社会はそんなに甘くない】
プレゼン後、スターバックスコーヒー側より承諾を得た話を介護老人保健施設へ持ち帰る。当時、現場で介護スタッフとして働いていたこともあり、上司となるリーダーへ相談すると他職種が集まる会議の場で時間をつくってくれることになった。「スターバックスが来て、豆の説明をした後に試飲して頂けます。よし!では実施してみよう!!なんて答えがあると考えていたが、返答はこうだった。

【猛反発】
まずは看護師より。コーヒーに砂糖が入っていたら糖尿病の人はどうするんですか?そもそも、試飲するコーヒーのカフェイン含有量はどの程度なんですか?あと、やけどしたらどうするんですか?それに何でスタバ?帝国ホテルや老舗コーヒーの方が良くないですか??次に決裁権を持つ方より。もし、何かあったら誰が責任とるのですか?
か、返せない。結局、実施することは出来ずに終わる。

【正しいこととは?】
企画が通らなかった理由として、内容の良い部分とリスク管理について十分に伝える事が出来なかったと考えた。しかし、良く考えれば施設でもコーヒーは出しているので、糖尿病の対応もしている訳だし、現行提供しているカフェイン含有量を把握しているとは思えない。やけどについても考えた。認知症の方でも、機能低下しているとは言え人間には反射がある。そもそも健常者であれば熱いと認識しながら口に含み「アッつっ!!」て飲むのが美味しいと感じるのではないかな?と。そして、「何かあったらどうするの?」。確かにそうですね。何も無いようにするのであれば、何もしなければ良いのだし、ただし、それでは何も出来ませんが。。。介護スタッフとしてこの時に、リーダーや施設長になって絶対に実施しよう!!と心に誓いました。 

→次は、イベントを実施した時の様子をUPします